Home > 読書感想・書評 Archive

読書感想・書評 Archive

金美齢著「日本ほど格差のない国はありません!」の感想

 せっかくなので感想を。

 真っ当な事を書かれているな、などと思ったりはした。ただ、帯には「小林よしのりさん推薦」と書かれているのですが、小林よしのりさんは何故にこの本を推薦したのかという理由があまりよく分からなかった。どういう理由で推薦したのかという事について聞いてみたいところであった。

 ちなみに言っておけば、この本は「日本ほど格差のない国はありません!」というタイトルなわけですが、この本は一九九九年十二月に出版された「金美齢の直言」を改題・改訂した新版との事である。

 だから、「格差社会」という言葉がとくに話題にされていない頃に書かれた本である。だがおそらく、「プロローグ 日本に格差社会なんてあるものか」は何かの雑誌で立ち読みした気がしたので、これに関しては案外最近に書かれたものであった気がした。

 アマゾンのブックレビューには「2006年頃からホットなトピックとなった格差社会問題に便乗した一冊…」といったものがあり、このレビューを読んで参考になったとする人は現在のところ「21人中9人」であった。こう見ると評価の低いブックレビューと見たところでさほど問題はないであろうが、ただ私が思うに、格差社会という事柄に関心を持っている人たちからすれば、そのように思ったりする気持ちが私には分かる気がしなくもない。

日本ほど格差のない国はありません!

小島貞二編著「禁演落語」 ちくま文庫

 起

浅草の長瀧山本法寺に「はなし塚」という石碑がある。昭和十六年十月三十日に落語家等によって除幕式が執り行なわれた。その石碑の裏側には「はなし塚」の由来が次のように刻まれている。

昨年九月東京落語家全員は国家新体制に即応し五十三種の落語禁演を自粛協定して職域奉公の実を挙げたり乃是(すなわちこれ)を記念し併せて葬られたる名作を弔い尚古今噺等過去文芸を供養する為め詳細記録類を埋めて建碑し以って菩提に資すと爾云(とやいう)。

 承

昭和十六年十月三十日は対米開戦前であったが、すでに落語をめぐる状況は逼迫していた。蒋介石を支援する英米への反発が高じて昭和十五年三月二十八日に内務省から「敵性語の芸名は改名せよ」と命令が降る。それにより、歌手ディック・ミネは「三根耕一」(ミネと三根は分かるけど・・・)に、歌手ミス・コロンビアは「松原操」(ミスと操?)に、漫才師リーガル千太・万吉は「柳家千太・万吉」(無理やりなんじゃ・・・)に、投手スタルヒンは「須田博」(まさかスダ・ヒロシじゃ・・・)に、というように所謂「自主規制」が行なわれた。改名は芸名だけではなく、煙草のゴールデンバットとチェリーはそれぞれ「金鵄」と「桜」になり、他にも雑誌名やスポーツ名や地名など広範囲に及んだ。

そのような情勢において昭和十五年九月十三日に講談落語協会は、艶笑もの、博徒もの、毒婦もの、白波もの(悪党が主役のもの)、などの口演の禁止を打ち出す。これが五十三種の落語を禁演落語として「自主規制」する本法寺の「はなし塚」に繋がっていく。

 転

しかし敗戦後に娯楽を求める声が増え、禁演落語を復活させようという機運が高まる。そして昭和二十一年九月三十日、落語関係者による禁演落語の復活祭が本法寺で行なわれた。そこで読み上げられた本法寺第二十九世西川景文僧正の大祓いの祝詞(のりと)は以下のとうり。

世の中の悪しきまがしきことの、大きなると小さきとを問わず、底つ国に吹きはなち物うしないの神、これを受け持ちてありしほどに、ふと物失いに失いそ、それよりこの方(かた)世の中にまがしきものあらずなりぬると。また日蓮上人の曰く、妙とは蘇生の義なりと重々しき石をとり除き、今五十三話神の封印を解きて、郷等を再び現世に喚び戻す所以のものは、山河亡びたる邦国の民に真の笑いを贈り優しみの概をあらしめて、再び美国を築かんがためとしかいう。願わくば天地神明及び五十三話神、その本来の徳有を現じ給わんことを。

この祝詞において、戦時中に禁演落語として「自主規制」されていた五十三話の落語が、「天地神明及び五十三話神」というように天地の神々と同じ「神」として扱われている。そしてその五十三神の禁演落語の封印を解く理由は、焼け野原で呆然としている日本国民が真の笑いを取り戻し、再び「美国」を築くためだという。

 結

落語こそは我が国が世界に誇る話芸である。誰か一人の天才によって運良く作られたものではなく、何人もの落語家によって陶冶され伝えられ守られることによって必然的に創りだされた珠玉の一品揃いである。いくら戦時中の事とはいえ、禁演落語として「自主規制」したのは恥ずべきことではあったが、戦後すぐに復活させたことは快哉を叫ぶべき一大慶事であった。五十三神とまで呼ばれた禁演落語、以下その中から一つだけ紹介したい。

 目ぐすり

熊さんが目を悪くして、薬屋で目ぐすりを買って来た。「効能通りにお使いなさい」と書いてあるが、無学で読めない。「めしりにさすべし」というのをやっと読んだが、”め”の字を”女”と取りちがえて、女の尻にさすのだと思い込む。
いやがる女房を四つん這いにさせて、尻に目ぐすりをさす。女房たまらずブーと放つと、目ぐすりは飛び散って、熊さんの目に入る。「あぁ、こうやってさすものか」

:-D

西尾幹二氏が綴るつくる会脱会顛末記

「つくる会」顛末記:西尾幹二のインターネット日録

読んでもよくわからないですが小林氏離脱の頃と変わりはないようです。

Home > 読書感想・書評 Archive

Search
Feeds
Meta

Return to page top